レバレッジを潜入レポート
欧米においては既に、Iバンクの仕事の中で一番プレステージが高いのがこの領域だと認知されており、通常「インベストメントバンカー」と呼ばれるのは、プライマリーマーケットに従事している人だけを指す。
日本においても需要増が見込まれている。
その理由として、事業会社間のM&Aが活発化すると目されているからである。
右肩上がりの経済が終わりをつげ、儲かる分野に資本を集中せざるをえない。
不採算部門を売却してROEを向上させる、他社から事業部を買い取り自社の得意分野でスケールメリットを追求するなどの戦略が、選択肢として挙がっているのである。
現在行われている持ち合い株の解消はその流れを加速する。
持ち合いという形で市場に流出しなかった株が機関投資家のポートフォリオに入ると、敵対的M&Aも起こりうるからだ。
投資家が売却して利益となるなら売ろうという資本の原理が働き、買収を考える企業にとって、株を集めやすくなる。
日本における外資系金融機関の花形はデリバティブのディーラーであったが、今後はM&Aのディールメーカーになるだろう。
リテールビジネスにおいては、ビジネスの機能としてマーケティングとシステムが極めて重要となる。
個別に顧客を訪問してもコストに見合わないからだ。
消費財メーカーや食品メーカーと同じく、顧客のニーズを理解して、商品の企画、プロモーションの立案、販売チャネルの設計、サービスへの課金の工夫などマーケティングスキルを備えることがビジネスの成否を決める。
Cバンクを見るとわかりやすい。
同社に対して好印象を持つ国際ビジネスマンを1つの顧客セグメントとし、彼らのニーズにマッチするグローバルキャッシングサービスの企画、為替が円高に振れた週末のタイミングを見計らった広告宣伝、顧客の価格弾性度を分析した口座維持手数料の値上げなど、マーケターが活躍している様子は外部からも見て取れる。
対照的に、日本の金融機関にはマーケティングという考え方が皆無であった。
また、リテールのコスト競争は終わりなき戦いだ。
ATMからテレフオンバンキング、インターネットバンキングへとチャネルのシフトは進み、また顧客を囲い込むための、クレジットカードの利用パターンの分析や、そこから出てきた顧客に対するターゲティング(統計分析を用いて買い物の傾向から金融ニーズを特定し、商品を提供するやり方)など、システムとその活用力が非常に重要になる。
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